どうもヒロです。
本日は書籍レビューです。みなさん、百田尚樹さんを知っていますか?
この方は数年前に大ヒットした「永遠の0」の著者でもあり、元々は探偵ナイトスクープなどの放送作家でもありました。
そんな異色の小説家の百田尚樹さんが、今回は「逃げる」について持論を交えながら書いております。
サラリーマン方などは特に参考になるのではと思いました。
幸せの絶対的基準を持つ
私が1番印象的だったのが、このフレーズです。みなさんは今の生活を幸せに感じていますか?
頑張れば頑張るだけ幸せにから遠のいていくような感覚の方もいるかもしれません。百田さんは幸福が相対的だと決して幸せになれないと書いています。
もしもあなたがいい会社に入って、友達などから羨ましいがられていても、あなたがそのいい会社の中でトップを狙っていれば幸せとは感じないでしょう。
人の欲望は終わりがありません。あの人よりもお金持ちになりたいと思って達成できたとしても、さらにお金持ちの人と自分を比べるのでキリがありません。
百田さんは自分の絶対的な幸せは自分の健康と家族の幸せだと言っています。
私もこれには同感です。仕事を幸せの基準にしてもいいと思いますが、今の仕事を長く続けられたとしても、定年までです。
いくら頑張って成果を出しても、最後には白紙になってしまいます。
それと比べると自分と家族は永遠に付き合っていく存在です。家族は身近な存在なので、ついその大切さを忘れてしまいがちです。
つい仕事をを頑張り過ぎて、家族との時間がなくなってしまったり、仕事でイライラして、家族に当たってしまうこともあると思いますが、やめましょう。
最近の20代、30代は結婚願望がないそうです。確かに多様性が認めてられる社会です、色々なことに楽しみを見つけることができると思います。
また非正規社員の増加や税金の増加で家族を持つことが難しい時代でもあります。
私も1人の方が気楽だと思ったこともありました。しかし、自分だけの楽しみと家族生活はまた違ったものです。
そして、自分のためだと何事にも限界を感じやすいですが、家族のために頑張ろうと思えるようになります。
絶対的な基準を家族にすると、今までつかめないと思っていた幸せを感じられることができるようになると思います。
ブラック企業から逃げられない理由
百田さんは生物には戦うか逃げるかを判断をする能力が備わっていると言います。
確かに、動物は敵と遭遇した瞬間に正しい判断をして生き延びます。
しかし、人間の場合はどうでしょうか?上司からパワハラを受けているものの、戦うことも会社を辞めることもせず、ただ耐えるだけの会社員もいます。
私もまさにそのパターンでした。つまり、生物としての判断能力がなくなっているのです。
ここで思考停止してしまうと、自分を責めるようになり、自ら命を落としてしまうことになります。
私も上司から人間性を否定され続けて、あやうく一線を越えそうになりました。
そして反抗しない人には、反抗するとさらに嫌がらせが来るのではないかという恐怖もあると言います。事なかれ主義なのです。
ここで、ブラック企業を辞める基準ですが、やはり先程述べた「自分の幸せの絶対基準」を考えるべきだと思います。
働きすぎて家族との時間がとれなくなったり、自分の健康が損なわれるようであれば、幸せではないので会社を辞めた方がいいでしょう。
また辞めると家族が不幸せになる場合。例えば今の家から出なくてはいけないなど、家族に大きな影響を与えるようであれば頑張るべきなのかもしれません。
私は上司のパワハラと残業の多さに会社を辞めようと思いましたが、家族の影響が大きすぎたので会社に残ることにしました。
さすがに妻が専業主婦、子どもが0歳だと影響が大きすぎでしたが、独身であれば辞めていたと思います。
葦のように生きる
仮に今の会社が嫌でもまだ頑張るという方もいると思います。
百田さんは我慢をする人は弱音や愚痴を吐かないタイプの人が多く、とても危険なことだと書いています。
弱音を吐かない人はストレスを真正面から受けてしまい、大きなストレスがかかるとポキっと根元から折れてしまうのです。
葦は強風が吹いても風をふにゃふにゃと受け流してしまいます。人間でいう、すぐに弱音を吐くタイプの人です。
そんな人の方がストレスを適度に解消しながら仕事を続けることができます。
私は昔まで弱音をあまり吐かないタイプでした、なんとか頑張って自分で解決しようとしていました。しかし、結果としてうつ病になってしまいました。
今は働き方を改めて、同僚などに弱音や愚痴を吐きながら仕事をしています。すると自然と心が軽くなって、もう少しだけ頑張るかという気にもなります。
人生にも捨てゲームがある
何事にも全力投球しようとする方もいるかもしれませんが、それは不可能です。
例えばプロ野球の試合は年間140試合ほどありますが、全勝する必要はありません。なので、明らかな負け試合は、敗戦処理の投手が試合を終わらせます。
百田さんは「仕事や人生もプロ野球の試合のようなものではないでしょうか?」と述べています。
確かに、ここぞという時に力を出すためには、そうでないときに手を抜くことも必要です。
私には家族がいます。正直なところ、仕事ではできるだけ体力や気力を温存して家に帰るようにしています。私にとって大事なことは仕事ではなく、家族だからです。
もしも仕事で力を使い切ってしまえば、家ではただ休むだけになってしまいます。それでは何のために生きているのか分からなくなります。
あなたの人生にも大切なことと、そうでないことがあると思います。自分が大切なことに力を入れるために、その他のことは手を抜いてもいいのではないでしょうか?
最後に
この本では逃げる必要性について書かれています。日本では過去の歴史からも逃げることは悪いこととされていますが、実際はそんなことはありません。
逃げることは「まともな」手段なのです。逃げるが勝ちという言葉もあるくらいに、戦うことと同じくらい重要な選択肢なのです。
逃げることは実は戦うことと同じようにエネルギーを使います。例えば結婚よりも離婚の方が大変ですし、部活動なども辞める時は先生からの引き止めなどもあり、エネルギーを使うでしょう。
そして、逃げる力はストレスを受けることでどんどん失われていきます。判断能力がなくなっていくのです。このままでは自分の幸せが損なわれると思ったらすぐに逃げましょう。
過去の偉人達も不利な場面ではすぐに逃げて、形成逆転をしています。不利な場所にいると、底無し沼のように逃げることができなくなります。早めの判断はあなたを救います。
幸せの絶対的基準を決めて逃げるか戦うかを選択してください。何もせずに我慢することはありません。選択して行動することで人生が良い方向に進むと思います。
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