「隷属なき道」を読んだ学び(第5章から最後まで)

本

今回はルトガーブレグマン著「隷属なき道」の書評レビューです。前回は4章までご紹介したので、残りの章をまとめてみました。

ゲインズが予想した週15時間労働

ワークライフバランス

今あなたは週に何時間働いていますか?おそらく多くの人は1日に8時間労働ですので、週に最低でも40時間は働いているでしょう。

日本でも当たり前になっている「週5日労働」は、アメリカでT型フォードを開発したヘンリー・フォードが1926年に初めて実施しています。

それまでは、労働制限がなく毎日の長時間労働が当たり前でした。私たちは週2日しか休みがないのかと思うでしょうが、100年以上も前は 今以上に労働環境が厳しかったのです。

ヘンリーフォードは実験により最も労働者が生産性があるのが週5日労働にしました。

しかし、別の実験では1日6時間労働や週3日労働でも生産性には関係がないことが分かっています。

労働時間は1970年代まで減少していきますが、それ以降は女性の社会進出もあり、増加しています。

特に日本では働きすぎの問題は依然として強く残っています。

1930年に経済学者のゲインズは2030年には人々の労働時間は週に15時間になると言っています。

その日は来るのでしょうか?例えばあなたの会社ではどうでしょう?みんな遅くまで働いていませんか?

それはいまだに社会として「長く働く方が偉い」と思われているからです。

あなたは帰るときに周りの目を気にしませんか?上司がまだ仕事をしていると帰りづらくありませんか?

まずは、この認識を改める必要があります。

残業をすれば、会社の労務費は増えます。残業をしてそれに見合う結果が出ているでしょうか?

私は上司から、「リーマンショックの時に残業できなかったが困らなかった」と聞きました。

そうです、そんなものなのです。みんな働きたくないと思いながら、だらだらと働いています。この状況を変えないと制度として労働時間が短くなることはないでしょう。

国境を開くことで富は増大する

世界地図

世界ではさまざまな貧困に対する支援が行われています。

では、なぜ貧困なのでしょうか?ここでは「国境」のせいと述べられています。

アメリカの貧困層はアフリカではお金持ちです。両者の違いはただ住んでいる国が違うからです。国によって社会保障制度も違います。

日本では働かなくても生活保護の支援を受けることができます。

そして、今日本では労働力の不足が問題になっています。貧困に嘆く海外の労働者は高い賃金を求めて国外に行きたいと思っています。

しかし、国境が邪魔です。仮に国境がなければ65兆ドルが生み出される研究結果もあります。

日本でも外国人労働者の受け入れが議論されています。日本は島国ですので、外国人に対する多くの偏見があるでしょう。

しかし、他の国でも移民は悪いというデータはないのです。もしも開かれた国境が実現されれば、移民にとっても受け入れた国にとってもメリットが大きいでしょう。

それを変えるのはやはり固定観念を壊すしかありません。インターネットはすでに国境を越えています。あとは人だけです、何も怖いことはないのです。

優秀な人間が、銀行家ではなく研究者を選べば

銀行

サービス産業は基本的には何も生み出しません。会社の組織でいうと管理職でしょう。

富を生み出す仕事の賃金は安く、富を利用したり移動する仕事の賃金は高いのです。例えば銀行員やコンサルなどは破格の待遇になっています。

1970年のハーバード大学の男子学生で研究者の道に進む人は銀行業界に進む人の2倍でした。しかし、1990年には逆転し金融業界に就職する人は、研究職に進む人の1.5倍になったのです。

これは当たり前かもしれません。働くなら誰でも給料の高い所へ行きます。

みなさんの周りはどうでしょうか?高い給料につられて優秀な人がどんどんサービス業務に就職していませんか?

そして、その人達はお金持ちで、プライドが高くなっていませんか?

これは社会としてかなりマズイ状況です。一般的に農業や工業の給料は安いです。特に農業は後継者不足に深刻に悩まされています。

このままでは富を生み出す人がどんどん減っていき、発展するどころか、今の生活を維持することも難しくなるでしょう。

この構図を変えるためには、社会の基礎を作りあげている人達の待遇を上げることです。

ニューヨークのゴミ収集の清掃員は大規模なストライキをした結果、高い給料と地位を築きました。

日本にもこのように誰でもできるが、やりたくない仕事はたくさんあります。そんな職業にもっとお金を分配すべきです。

そのためにもサービス産業の特に管理職の待遇の見直しが必要だと私は思います。

そうしなければ、管理職が多すぎる日本は生き残れないでしょう。

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