どうもヒロです。
今日は池上彰、ダライ・ラマ法王14世著「これからの日本、経済より大切なこと」を読んだまとめです。
なんともすごいコラボです。これからの日本社会をどう生きればいいのか、ヒントになる本でした。
内なる価値

100%物やお金のことを考えるのではなく、物とお金は60%にとどめて、40%は内なる価値を高め、心によい変容をもたらすことを考えていただきたいと思います。
そのようにしていれば、最終的にこの大惨事がよい師となって、皆さんをよりよい未来へと導いていってくれることでしょう。
※大惨事とは東日本大震災のこと
池上彰、ダライ・ラマ法王14世著「これからの日本、経済より大切なこと」より引用
私はダライ・ラマ法王を勘違いしていました。「お金はなくても幸せになれる」などの発言をされると思っていたからです。
しかし、ダライ・ラマ法王はお金がないと、実際に生活できないことをよく理解しています。
とはいえ、お金を100%に考えると、心がどんどん貧しくなることも知っているのです。
このお金60%、心40%という絶妙なバランスが大事ななのです。
あなたのバランスはどうでしょうか?
おそらく多くの人がお金が80%〜90%だと思います。
しかし、それを少しだけ心に向けることが、自分を楽にしてくれるのかもしれません。
止まらない欲望

どれほど豊かになっても、「幸福」で満ち足りるということがありません。それどころか、欲望はどんどん大きくなっていたのです。なぜ欲望が止まらないのでしょうか。
それは幸福感が「外部からの刺激」によるものだからです。幸福の源が外にあるので、常にそれを求めずにはいられません。逆に言えば、欲しがらなければ幸せになれない。つまり自分一人では幸福感を感じることができなくなってしまったのです。
池上彰、ダライ・ラマ法王14世著「これからの日本、経済より大切なこと」より引用
これも非常に深い言葉です。
私もまさに自分の幸せが分からなくなった一人です。
ダライ・ラマ法王の外部からの刺激とは、つまり「他人との比較」という意味も込められています。
他人と比べて裕福な生活ができるから幸せと感じるのです。
しかし、他人と比較していてばかりだと、欲望は消えません。
例えば入社して月20万円の給料で満足していました。しかし、同期が昇進して自分よりも高い給料をもらうと、20万円の給料では満足しなくなるのです。
仮に給料が上がっても、上司が自分よりも高い給料をもらっていれば不満になります。
欲望を持つことは、人間が行動する上でとても大事ですが、どこかでブレーキをかけないと、自分の幸せを感じることができないのです。
ダライ・ラマ法王も「足るを知る」とコメントしています。
日本人はいつから勤勉になった?

日本的なものの代表格であった年功序列や終身雇用も、軍需物資をスムーズに供給するためにできた1940年体制の産物です。
戦後、一時は産業別に組織された労働組合も、その後、会社別に再編され、会社は家族のような共同体となり、個人よりも集団を重んじる気風が育まれました。高度成長を支えた「会社のために」という精神構造の多くは、そもそも「お国のため」の戦争を目的につくられたのです。
池上彰、ダライ・ラマ法王14世著「これからの日本、経済より大切なこと」より引用
これは池上彰さんの文ですが、非常に納得できる内容です。
今の会社の風習はどれも「戦争」の時代を引きずっているものばかりです。
私の会社では朝みんな同じ時間に来て体操をする習慣があります。
フロアにいる全員が同じ動きをするのです。私はこれにずっと違和感を覚えていました。
そして未だに上司は「会社のために仕事を頑張ろう」と言っています。
自分のためにではなく、会社のためにです。驚きです。
おそらく戦争中は「お国のために頑張ろう」と言っていたのでしょう。なんでそんなこたをする必要があるのか理解できません。
お国のためにと命を犠牲にしてきた戦争が、まさに仕事に置き換えられています。
日本人の自殺者が多いのも、個人を粗末にして働き続けてきた結果だと言えます。
こんな古くて間違った考え方を捨てない限り、幸せになんてなれるわけがありません。
まとめ

この本は2013年に発売されましたが、今の日本はさらに悪い状況になっています。
先日は日本の人口が43万人減ったとニュースになっていました。
人口が減るということは、子どもを産んでも「自分や子どもが幸せになれない」と思っているからです。
日本の将来に希望を持っている人がどんどん減っているのです。
これはダライ・ラマ法王のいうお金の部分でしょうか、それとも心の部分でしょうか。
どちらにせよ、日本という国に頼らずに自分の力でなんとか生きていかなくてはいけないのです。
お金の面で国が頼りにならないことは明らかです。会社のために頑張るのではなく、自分のために努力を続けていきましょう。
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