どうもヒロです。
あなたは仕事ごっこをしたことはありますか?
今回は沢渡あまね「仕事ごっこ そのあたりまえ、いまどき必要ですか?」より、自動車メーカーの仕事ごっこをまとめてみました。
目次
仕事ごっことは?

仕事ごっこ
・生まれた当初は合理性があったものの、時代や環境や価値観の変化、および技術の進歩にともない、生産性やモチベーションの足をひっぱる厄介者と化した仕事や慣習。
・コラボレーション、ひいてはその組織とそこで働く人の健全な成長を邪魔する形骸化した仕事や慣習。あるいは、仕事のための仕事。
沢渡あまね「仕事ごっこ そのあたりまえ、いまどき必要ですか?」より
仕事ごっこはいたる企業で存在しています。
そしてそんな企業はこれからの時代には絶対生き残れないです。
自動車メーカーの仕事ごっこ

資料作り
資料作成→ともすれば、体裁を整えることに意識が向き、そのための仕事や余計な気遣いを増やす。「万が一」のためのデータ収集や手元資料作成の仕事を生む。
沢渡あまね「仕事ごっこ そのあたりまえ、いまどき必要ですか?」より
自動車メーカーで働くと毎日のように資料作成をしています。
そしてその資料に命をかけるのです。
最近私が作った資料は「場所を借りるためのだけのパワーポイント」です。
とある検討をするために作業するスペースが必要でした。
もともとうちの部署が使っていいとされるエリアを使うため、念のため課長に「使います」と言いました。
すると課長は「あそこは部長が管理しているスペースだから、部長に報告する必要がある」と言い出したのです。
さらに「きちんとパワーポイントでまとめておいてくれ」と指示をされました。
私は「そんなの立ち話で終わるのでは」と思いましたが、残念なことになりました。
資料のムダと会議のムダ
ここでは資料作成のムダと会議のムダもあります。
立ち話は2分で終わります。
しかし、資料作成、会議設定、報告まですると1時間は必要です。
しかもその資料作成にも修正が入るのでやってられません。
自動車メーカーは特に上位に報告する際、資料作りに時間をかけます。私は以前、丸1日かけて資料を作りましたが、報告の時間が足りずにお蔵入りになりました。
そんなこと当たり前にしているのが自動車メーカーなのです。
相見積もり
「当社は、必ず複数の取引先から相見積もりを取得するルールとなっております」
このように謳う起業があります。鉛筆1本購入するにも、1,000万円単位の設備を購入するにも、かならず相見積もりをする。例外は認めない。「コンプライアンス強化」「コストセービング」がうるさく言われる昨今、わからないでもありません。
沢渡あまね「仕事ごっこ そのあたりまえ、いまどき必要ですか?」より
自動車メーカーでも相見積もりを取ることがルールになっています。
最近はコスト削減をうるさく言われるので、相見積もりは絶対に必要です。
私は設備発注をしますが、設備発注で相見積もりするメリットはほとんどありません。
なぜなら、その設備ごとにメーカーが決まっているからです。なので、相見積もりをすることにはだいたい答えが出ているのです。
例えばA社で実績があれば、そのままA社に決まることがほとんどです。
仮にB社が候補に上がっていても、よほど安くない限りはA社が選ばれます。
見積書を書くには多くの時間がかかります。仕事を取れないB社にとっては、ただの余計な仕事でしかないのです。
相見積もりの時間のムダ
さらに相見積もりをすると、回答が出そろうまでに1ヶ月かかります。
発注部署から調達部署に書類が回るので、リードタイムが余計にかかるのです。
担当者としてはすぐにでも発注をしたいところなのですが、相見積もりがルールになっているので仕方がないのです。
相見積もりを取っても自分や仕入先の仕事を増やすだけで、いいことはありません。
これは明らかな「仕事ごっこ」だと言えます。
新技術で仕事ごっこ
自動車メーカーで働くと毎日のように新技術の話が出ます。
最近は「AI、ビックデータ、機械学習」あたりです。
しかし、これらの意味を上位がよく理解をしていないのです。
例えば担当者が上位に対して「不具合がなかなか改修できません」言うと、上司から」それは機械学習でなんとかできないのか?」みたいな発言がよく出ます。
この発言が恐ろしいのは「何となく答えになってそうだが、雰囲気で言っているだけ」なことです。
その上司に「具体的には?」と聞くと、かなり曖昧な返事をされます。
新しい教育のムダ
そしてさらに厄介なのが、会社の教育プログラムにAIや機械学習が入ったことです。
しかもその教育は丸2日コースです。ざっと概要を見ると、明らかに自部署では扱いきれるものではないことが分かります。
しかし、上司は部下に対して「新技術をマスターしてこい」と言い、丸2日の教育に出すのです。
新しい技術を学ぶことは、いかにも仕事をしているようですが、結果として何も使えないのであれば「仕事ごっこ」でしかありません。
まとめ

自動車メーカーにはたくさんの「仕事ごっこ」があります。
自動車メーカーは特に上位に対して過敏です。上位への報告に命をかけているのです。
そのための会議設定や資料作りはただの自分アピールであり、仕事ごっこなのです。
最近では「ムダな会議をなくそう」と言っていますが、何も決まらない会議は山のようにあります。
働き方改革などはただの名ばかりで、現状は何も変わっていません。んー残念。
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