自動車メーカー設備の最近のトレンドまとめました

自動車
どうもヒロです。
 
みなさん、自動車メーカーに興味はありますか?
 
私は大手自動車メーカーの技術職の8年目です。
ここ数年は組立工場の設備生準業務をやっています。
 
自動車メーカーの設備トレンドはコロコロと変わります。
社長や役員の一声で方向性ががらっと変わります。
 
今回はここ最近の設備のトレンドについてまとめてみました。

設備の汎用化

設備
設備生準をするにあたって、まず第一に設備の汎用化を考えなくてはいけません。
自動車メーカーでは同じラインで複数の車種を作ります。
 
例えば、ワークを固定して持ち上げる設備があったとします。もしも1つのワークだけにしか対応できない設備だと、車種ごとに設備を作り直さないといけません。
 
なので、生産技術の担当者は、1つの設備で全ての車種に対応できる汎用化を考えるのです。
 
今の車は残念ながらまったく統一されていません。3年に1度のモデルチェンジで部品の構成や形状が大きく変わります。
 
汎用化できていない設備だと、モデルチェンジごとに設備を改造しなければいけません。
 
次にどんな車が来てもそのまま使える汎用化された設備を「ばしっと」作り上げるのは生産技術の最も重要な仕事なのです。

からくり

歯車
設備の大きなトレンドは当たり前ですが「安く作る」です。
 
安く作る方法は色々あるのですが、その中でも最近は「からくり」が全社的に叫ばれています。
 
からくりとは、それ自体は動力を持ちません。他の動力を利用して、力を伝達させる機構がからくりです。
 
普通の設備では例えばものを上昇されるには、電気かエアーのリフターを使います。
これをからくりで代用しようとすると、例えばワークよりも重たいおもりを吊って、おもりの重量でワークを持ち上げるのです。
そうなると、電気やエアーを使うことなく、同じ仕事をさせることができるのです。
 
しかし、からくりは動作を確実にさせるための機構を考えたり、調整がとにかく大変です。
 
役員たちはからくりをたくさん使えばそれだけ設備が安くなると考えているようです。
しかし、設備をからくりに置き換えることは簡単ではありません。
 
これまた、上位だけが盛り上がって担当者が苦労する典型的なパターンです。

エアレス

コンプレッサー
これはかなり昔から言われていて、今も続いているトレンドです。
設備の動力はエアーか電気です。なぜエアレスが言われているかと言うと、電気よりもエアーの方がロスが大きいからです。
 
エアーは工場の大元で作られますが、実際に設備に供給されるまでに多くのロスがあります。
 
また、エアーそのものを作ることにも多くのエネルギーが必要になります
それなら、ロスの少ない電気で設備を駆動させようと考えるのは当たり前です
 
私も新しいコンベアを入れた時は全て電気でやりました。
しかし、ストッパーでも電気ストッパーはエアーシリンダーを使ったストッパーよりも高いです。
 
なので初期投資は高いが、ランニングコストは安い設備になります。
うちの会社では新しく入れる設備はほぼオール電気で動く仕様になっており、このトレンドは十分に担当者レベルまで落ちています。

吊りレス

吊り具
吊りレスとはその名の通り吊り具そのものや、吊り材をなくそうとする動きです。
吊りレスは別名「ブルースカイ」と言われます。
 
この活動は一時強く上位からも言われていましたが、最近はあまり聞きません。
根本的にまず吊り具や吊り材をなくすことはほぼ不可能です。
 
例えば吊り具をなくそうとすると、その替わりに地面から支柱をたてて、簡易なクレーンのようなものを作らなければいけません。
 
吊り具だと上から下げればよいだけなので、費用も安くなります。
とはいえ、吊り具が少ない工程はとてもスッキリしています。
 
費用対効果はあまり望めませんが、生産技術としては腕の見せ所ではあります。

まとめ

このように自動車メーカーの設備作りにはいくつものトレンドが存在します。
これは時代によっても変わりますし、そのメーカーの考え方によっても変わります。
 
とはいえ、上位の無茶振りに頑張って応えていかなけらばいけないのは生産技術の辛さでもあり、腕の見せ所であります。
 
自動車メーカーに興味のある方は、ぜひ工場見学をしてみてください。
 
車の作り方が分かると、もっと車に興味が出ると思いますよ。

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