どうもヒロです。
みなさん、自動車メーカーに興味はあるでしょうか?
目次
自動車メーカー生産技術の仕事

生産技術の職種
私は自動車メーカー子会社の技術職の8年目です。組立工場の生産技術を担当しています。
組立工場の他にもプレス・溶接・塗装・検査があり、それぞれに生産技術があります。塗装工場の生産技術などです。
組立の生産技術は大きく分けて、車両・設備・物流に分けられます。
車両の仕事
車両とは新しい車を工場のラインで人が組立られるようにする仕事です。
組立は工具を使って部品をボルトで締めます。その際に工具や作業するスペースがあるかを確認します。
また、部品には公差といってもののばらつきがあります。部品がばらついても組付けられるかを計算して確認をします。
もし部品に問題があれば、担当の設計と話しをして図面を変えてもらいます。
設備の仕事
設備は新しい車を作るための設備を入れたり、既存の設備を改造する仕事です。
エンジンや足廻りの部品は重量が重いので吊り具やリフターなどの重量補助を使わないと組み付けができません。
またガソリンやブレーキ液の注入も設備で行います。
その他にも締め付けの設備やガラスに接着剤を塗布する設備などがあります。
物流の仕事
物流は新しい車に使われる部品を工場のどこから受け入れて、組み付けラインに運ぶかを考える仕事です。
部品もプラスチックの箱だったり、鉄のパレットだったりします。フォークリフトで運搬したり、エレカと呼ばれる牽引車を使ったりと様々です。
その中で1番効率がいい運び方を検討しなければなりません。
生産技術の働き方について
休日と残業時間

会社のカレンダーは土日休みです。年末年始、GW、お盆はそれぞれ8〜10日休みになります。
生産技術は工場が休みの時に設備を入れなくてはいけません。
私も昨年は大型連休がありませんでした。また、土日も定期的に工事があるので休めません。
もちろん振替休日をとるのですが、疲れはあまり取れません。
残業ですが、昨年は500時間ほどでした。36協定で決められた360時間を軽く超えています。ひどい時は月に80時間も残業をしたことがあります。
残業代だけで100万円はいったと思いますが体にかなり負担がかかりました。
メンタル(精神的な病気)になる人が多い

生産技術の仕事は日程に追われることになります。
新しい車の発売日は決まっているので、なんとしても仕事を終わらせなくてはいけません。
プロジェクトも終盤になると、みんなピリピリしてきます。
同じ部署にも2〜3人はメンタルになって休職している人もいます。
組立以外の部署でもやはりメンタルは問題で特に設計と生産技術に多いようです。
生産技術の大変なところ
現場との調整が大変

生産技術は設備を現場に入れるのですが、現場の保全や作業者との調整が大変です。
相手はなりふり構わずにダメだしをしてきます。よく言われるのが「この設備は使えない」です。
実際に生技が設備を入れたものの、使われていないものもあります。
生技としては決められたお金の中でなんとか設備を作るのですが、現場はそんなとこ分かっていません。
難題をたくさん投げてきます。
聞き分けのいい現場のリーダーがいれば助かるのですが、話が通じない人にあたると大変です。
不具合はきちんと直す必要はありますが、不必要な現場の要望を不具合として書かれることもあります。
メーカーとのやりとりが大変

生産技術は設備の設計や工事を仕入先に依頼をします。
生産技術のメンバーが設計や工事を全てすることはほとんどありません。
主な仕事は設備の仕様を決めたり、工事の段取りをすることです。
私は前やっていたプロジェクトでは10以上のメーカーとやりとりがありました。
1つの工事だけでも、機械設計・電気設計・システム・電源工事・エアー工事などなど、色々なメーカーが関係します。
メーカーによっても良し悪しがあります。
こちらが仕様を出しても見積もりをくれなかったり、工事で不具合が多いメーカーなどもあります。
上司からは安く工事をするように言われるので、メーカーと価格交渉もしなければいけません。
本当はもっと安いメーカーがあるのに、昔からの付き合いということで、高いメーカーを使わないといけない場合もあります。
現場との調整だけでも大変なのに、多くのメーカーともやりとりをしなくてはいけません。
生産技術は技術力はもちろんのところ、コミュニケーション能力や交渉力が必要な仕事です。
生産技術のやりがい

とにかく仕事がキツイ部署ですが、やりがいは少なからずあります。
自分が入れた設備が無事に稼働した時は、ホッとすると同時に頑張ってよかったと思える瞬間です。
しかし、生産技術はその苦労に見合っているかというと疑問が残るところです。
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